自利利他とは!

 

ボランティアは仏教の教えでは「四摂事(ししょうじ)」という四つの実践法、布施・愛語・利行・同事で解釈することができる。

 

「布施」は、ものでも心でも、惜しみなく他者に分け与えること。

一切の見返りを求めずに、自分ができることを自然に行なうことである。

 

「愛語」は、やさしい愛のあることばをかけること

 

「利行」は、自分の身と口と心を使った実際的なエネルギーを発信するアクションのこと

 

「同事」というのは、相手と同じ目線に立って、コラボレーション「協働」すること、パートナーシップのことである。

仏教的には、「同行二人(どうぎょうににん)」である。

 

ボランティアの根本精神は「自利利他」(維摩経)である。

自らを生かし、他者を生かすということ。

自分のことは、さておき人のためになにかをしなさい、ではなく、自分を生かすボランティアをやっている人は、他者も生かすことができる。

本当の自利の精神があって、利他の心が機能するのだ。

人は、自分がおぼれながら、おぼれた人を助けることは、できない。

ゆったりした中道の心で自分を活かし、相手を生かす

これが、ボランティア活動にとって大切な「生き方」なのである。

この文章は、過去の中日新聞記事を参考に、抜粋し纏めたものです。